はじめに
USB typeCをつかっているとよく聞くPDというワード。正直よくわかっていなかったので調べてみました。
USB Type-Cの「PD(Power Delivery)」とは?
まず、PDは、Power Deliveryの略称です。 PDを簡単に表現すると以下になります。
USB機器同士が通信し、
使う電圧・電流を事前に決めてから電力を流す仕組みのこと
従来のUSBは 5V固定 でしたが、USB Type-C + PDでは5V、9V、12V、15V、20V
最新のPD3.1規格では28V、36V、48Vまでの電圧が使えるようになっています。
なぜUSBなのに電圧が変えられるのか?
① 電源線(VBUS / GND)
こちらも簡単に表現すると、以下になります。
USB Type-Cには、電力を流す線と、話し合うための通信線が明確に分かれているから
Type-Cケーブルの中には、大きく2種類の線があります。
実際に電力が流れる線
実際に電力が流れる線です。5V~48V、最大5Aです
通信線(Configuration Channel:通称CC)
電圧・電流・役割(給電/受電)を話し合う線です。
通信線では何が起きている?
充電器と機器が会話する
機器(PCやPDトリガーモジュール) :「20Vがほしいです」
PD対応充電器 :「出せます!」
この時点ではまだ電圧は切り替わっていません
ケーブルも会話に参加する(E-marker)
USB Type-Cケーブルの一部にはE-marker(IC) が内蔵されています。
E-markerの役割は、「私は何Aまで安全に流せる」を自己申告することです。
3者の役割を整理する
通信線上で以下のようなやり取りがなされています。
機器:「20V、5Aがほしいです!」
ケーブル:「5Aなら許容です!」
充電器:「20V 5A出します!」
もしケーブルが自己申告に対応していない場合は以下のようになります。
充電器:「ケーブルから応答がない、、3Aまでにしておこう」
なぜ「会話してから電力を流す」設計が必要なのか
会話なしで電力を流すと何が起きる?
- 機器の耐圧を超える
- ケーブルが発熱・溶解
- コネクタ焼損、最悪は発火
USB Type-Cはそれを絶対に起こさない設計になっているわけです。
PDではこうしている
- まず通信線で条件確認
- 問題なければ電圧を切り替える
- 不明点があれば安全側に倒す
「分からないなら出さない」
これがPDの基本思想です。
PDトリガーモジュールとは?
このモジュールは以下の役割をしています。
機器の代わりになって、「この電圧を出して」と通信する装置
PD非対応のデバイスにこれをつけておけば、USB-typeCケーブルで安全に給電できます。
たとえば12VのLEDテープへの給電や小型アンプ、DCDCコンバータなどに使えばACアダプタが不要になります。
ケーブルには「PD対応」なんて書いてない
表現として正確なのは 「○W対応ケーブル」 です。
| 使用条件 | ケーブルの要件 |
| 9V / 12V / 15V | 普通のType-CでOK |
| 20V × 3A(60W) | 普通のType-CでOK |
| 20V × 5A(100W) | 100W対応(E-marker内蔵)必須 |
まとめ
電源線と通信線を分けること自体は 普遍的な設計原理です。
USB Type-C + PDはそれを USB規格として徹底的に標準化した結果です。
紹介しているPDトリガーモジュールは電子工作の 汎用電源としてかなり優秀ですのでぜひ触ってみてください。
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