はじめに
手持ちのDCモーターを動かしてみようと思います。シンプルに6Vを電池で与えれば動くのですが、安定化電源キットを購入しました。安定化電源とは何なのか?はんだ付けの練習も兼ねて勉強してみます。
安定化電源とは何か?
出力電圧を、負荷(使う機器)や入力の変動があっても、なるべく一定に保つ電源のことです。
DCモータは特に、
- 起動時に電流がドンと増える
- 負荷が変わる(回転が重くなる/軽くなる)
- ノイズ(逆起電力)が出る
ので、電源が弱いと回転が不安定になったり、電圧が落ちて止まることがあります。
安定化電源は、こういう“モータあるある”を減らす土台になります。
なぜ「安定」させる必要があるの?
電源が安定しない主な原因は以下です。
- 入力が不安定(乾電池が減る、ACアダプタが弱い、USBが落ちる)
- 負荷が変わる(モータの起動時・負荷がかかった瞬間に大電流が流れる)
- ノイズが出る(モータはノイズ製造機。電源ラインを汚しやすい)
特にモータは「起動の瞬間にドンと電流が増える」ので、電源選びでハマりやすいです。
安定化電源の方式
安定化電源には2種類あります。
リニア方式(例:NJM317 / 7805 など)
仕組み:余った電圧を“熱”として捨てて、出力を一定にする
メリット:しくみが分かりやすい/ノイズが少なめ
注意点:電流が増えると熱くなりやすい(放熱が大事)
スイッチング方式(例:DC-DCコンバータ)
仕組み:高速にON/OFFして電気を作り直し、出力を一定にする
メリット:効率が良い=熱くなりにくい/電池でも長持ちしやすい
注意点:方式上ノイズが出ることもあり、用途によっては対策が必要
安定化電源の基本ブロック
ACアダプタを入力とした基本的な安定化電源の構成です。
AC(交流) → [整流] → [平滑] → [安定化] → DC出力
ダイオード コンデンサ レギュレータ
整流:交流を直流のようにする
コンセントの電気は交流(プラスとマイナスが入れ替わる)なので、そのままでは電子工作に使いづらいです。
そこで ダイオードの「一方向にしか流れない性質」を使って、電気を“直流のように”にします。
- よくある形:ブリッジ整流(ダイオード4個)
- できあがるもの:直流のようだが、まだ波がある“脈流(みゃくりゅう)”
平滑:波(リップル)を減らす
整流した直流は、まだデコボコしています。このデコボコを減らすのが 平滑です。
ここで登場するのが 電解コンデンサ。
- コンデンサは「電気をためて、必要なときに出す」部品
- デコボコの谷で電気を補って、波をなめらかにします
水のタンクが、蛇口(出力)側の水圧が急に落ちないように支えてくれるようなイメージです
安定化:一定の電圧に保つ
平滑しても、まだ負荷が変わったり入力が揺れたりすると電圧は変動します。
そこで最後に 安定化を入れて、狙った電圧に整えます。
ここで使うのが
- リニアレギュレータ(例:NJM317)
- スイッチングレギュレータ(DC-DC)
などの「レギュレータ」です。
負荷が変わって電圧が下がりそうになったら、内部の制御で持ち上げる方向に調整し、逆に電圧が上がりそうなら抑える役割をしています。レギュレータにリニア方式とスイッチング方式があるのです。
実際のところ、ACアダプタ(DC出力)が入力の場合、アダプタの中で「整流・平滑」がすでに行われていることが多いです。安定化電源キット側は主に「安定化」を担当しています。
まとめ
電気工作で安定化電源は非常によく使います。練習を兼ねて自作するのも楽しいです。
ぜひ入手することをおすすめします。
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